人参ジュース2024できました!〜人参作りのはなし〜

丸瀬家スタッフの菱谷です。

4月になり、丸瀬家の商品のひとつ、人参ジュースの今年の販売が始まりました!2年ぶりの販売です!(経緯はインタビュー本編にて)

いくらでも飲めそうな飲み心地とスッキリとした味わいの人参ジュース、わたしも大好きなのですが、そもそもお米をメインで作っている中、人参を育て始めたきっかけとは?

話し手 丸瀬(以下M)

聞き手 菱谷(丸瀬家スタッフ 以下H)

H

ということで、お米を作る傍ら、人参を栽培し始めたきっかけを聞かせてもらえますか?

どうして人参を栽培しようと?

M

いい質問。

自然栽培で野菜を作るっていうのは、とても難しいことで、いわゆる規格外じゃない品を栽培するっていうことは簡単なことではないんだよね。自然栽培において、農作物を作るっていうのは、実は副産物で、土づくりがメインにあるんだよっていう考え方が自分たちの中にはあります。 土を作ることで野菜の恵みをいただくっていうのは自然栽培の根幹にあると思っていて。

自分たちの畑はどのような土のレベルなのか、土づくりはどれぐらい進んでるかを知る。そして、その状態に合わせて作物を選ばなくちゃいけない。

土を作る時には麦とか大豆をベースに始めるんだけど、そこから次に作りやすい作物として、大根とか人参のような根菜がある。

人参については、自然栽培のレジェンド的農家の高橋さんっていう方が千葉にいるんだけど、その方から話を聞いて感銘を受けていたり、この辺だと淀江とかが人参の産地だったりするから、「よし、自分も人参を作ってみよう」と、ちょっとずつ試験的に、家庭菜園みたいなレベルでやり始めたのが最初だよね。

で、いろんな野菜作る中で、人参は結構向いてるかもとか、 結構おもろいかも、みたいなふうに感じてきた。

ただ、人参農家として人参を出荷するとなると、難しい。

自分が米農家をしながら人参を作るってなったときに、どこまで人参農家として魂が込められるかって言ったら、どうしても片手間になっちゃう。だったら、 人参を栽培することで土を作るんだけど、それを廃棄せずに、なんとか世の中に届けるやり方ってないんだろうかと考えた時に、あ、そうだ、ジュースあるなって。

人参ジュースにしようなんて最初は思ってなかったんだけど、それだったら、ほとんどのものをロスしないで、加工品として届けることができて、農家としても嬉しいし、それがジュースになれば、みんな喜んでくれるんじゃないかっていう視点かな。一部形や大きさがいいものは、人参としてほしいって言ってくださる方のとこに届けてるっていう感じ。なるべくロスのないように。

H

なるほど、そういういきさつでスタートした人参栽培だったんだね。

そして今では丸瀬家の定番商品に。

今年の人参も8月の種まきから約半年、今年2月には無事収穫を終えられたね!

M

今年は、約2トンの人参さんを掘り取り、洗浄、出荷したぞー!その後、新潟で加工してもらって、無事おいしいおいしい人参ジュースになって戻ってきました!

去年は発送して新潟に到着したら、何とカビで加工できないって、、全量破棄したけんね。トホホ。収穫時期や発送環境によって人参や菌たちのコンディションは想定外の事の反応がある。まだまだ新米農家を痛感。今年のジュースは痛みと喜びがひとしお。泣

H

そんな想いがたっぷり詰まったジュース、是非たくさんの方に飲んでもらいたいね。人参ジュースのファンが増えて欲しいな!

そしてこの人参栽培のサイクルはどうなっていくのかな。

M

そうだね、収穫と同時に種採りもしていて、毎年収穫するうちの50本から100本程度を母本として選んで、翌年の種にする。1回収穫して、形を見て、よさそうなものを集めて畑の隅に植え直して育てる っていう感じ。何気に約10年継いでいるっていう。こういう農家のあまり表に見えないけど超重要な自家採種の取り組みについては改めてインタビューよろしく!

H

OK!笑

で、その種がまた8月にまかれて、サイクルがずっと続いていくということだね。

M

年々この土地に馴染んだ種になってくれているはず。

H

すばらしいね。まさにオリジナルの人参。

丸瀬家の人参ジュースはお店やオンライン商店で販売中です。ぜひご賞味ください!

お店「食べれる森シュトレン」ができるまで

こんにちは。丸瀬家スタッフ菱谷です。

今回は、米子市の大山の麓にある丸瀬家のお店「食べれる森シュトレン」について、どのような経緯で作られたのか、まるちゃんこと代表丸瀬にインタビューした内容をお伝えしたいと思います。

話し手 丸瀬(以下M)

聞き手 菱谷(丸瀬家スタッフ 以下H)

H

最近は、お店を不定期でオープンしてカフェ営業などをしている状況だけれど、そもそもどんな経緯でお店を構えることになったのかなっていうことを聞かせてもらえたら。時期はいつ頃のことだったのかな?

M

時期はコロナ前だね、夏だったね。

H

てことは、2019年だね。

どうしてここにお店を構えることに?

M

ここは「元牛舎」だったんだけど、色々な使い方に元々改装していて、農機具入れたり、ネギを作ってたから、ネギを出荷する場所だったりっていうような感じで、簡易的に建物の改修には関わっていた経緯はあって。

H

うんうん。

H

お店としてちゃんと構えるために、改修を始めたのは、結婚した頃。

由香里が料理する人だし、お菓子焼く人だし、提供するような場所にもできたらいいっていうのが、結婚したことで新たに生まれて。

ここをなんとかしたいな、っていうのはずっとあったけど、何がいいかというのは考え中で、元々建築のこととかに興味あったから、解体屋さんとか、大工さんとか、いろんな人たちとの繋がりがあって、動き出したって感じかな。

で、土壁の存在が身近になってきた。

解体された土壁って産廃で捨てられちゃうんだ、っていうことも知った。左官屋さんとか大工さんたちからしたら、いや、もったいないよこんないい土が、っていう話とかも聞いて、地元の左官屋さんが指導に来てくれるようにもなり、じゃあうちらも土壁作りをやってみよう、と。

以前からネギの出荷調整作業とかを福祉作業所の子たちとやってたから、そのご縁で土壁の作業も一緒にやって。

細かい作業はできないけど、みんな手で塗ればいいからさ、 土を練るとか、稲わらを切るとか、水を撒くとか。

解体屋さんも捨てるお金が浮くから、廃棄になるものを持ってきてくれる。

持ってきてくれた土にはいろんなガラが入ってるからさ、ガラスの破片とか。それを振るう作業をして、ある程度綺麗になった土に新しく稲藁と水を混ぜて、練って置いとこう、と。で、発酵したら、じゃあ、来月から塗るか、っていうのをずっとやっていたっていう感じかな。

で、気づいたら、こんな立派な土壁に。

H

すごいね、いろんな繋がり。福祉作業所の方も一緒に作業して、すてきだな。

M

できることとできないことはそれぞれあるけど、できることをやれる場として、いい感じにこのフィールドはあったんだよね。本当に、人の縁だよね。

H

うんうん、そしてお店としての形が完成して、開けるような場になったと。

M

そうだね。秋の収穫祭を毎年開催したり、フリーマーケットや上映会、音楽会や、洋服の展示会も開催してこれたね。不定期だけどカフェをオープンしてお菓子や料理を提供したり。

今後はもうちょっと地域に開けた場所にできたらいいな。

ここをお散歩される地域の方たちが、ふらっと通りがかりに、とか、高校生がデートに、みたいな。

H

まだまだ、発展途上の場所っていうことだよね、常に変化を繰り返してきてて今もその渦中にあるね。

そういえば、店名の由来は?

M

「食べれる森シュトレン」っていう名前はね、町に住んでる人たちからしたら、この辺にはもう十分緑はあるし豊かだねっていう風になるのかもしれないけど、自分からしたら、もっと木を植えてあげたいなっていうのがあり。

で、じゃあ、植える木は何にするのってなると、やっぱり食べれるものがいいよねって。

手を加えた分だけ食べれる喜びがあるっていうかさ。そのサイクルが、飲食店としても恵みをいただけるっていう。

で、「シュトレン」っていうのは、この壁。

土壁を白く塗ったこの壁が、ふと由香里の焼くお菓子のシュトレンに似てるっていうところから、いいね!となって。で、生まれたのが「食べれる森シュトレン」という店名。

H

へぇ~!

M

持続可能な食べれる森の形は、これからも模索していきながら、食事もしていくっていうのも、ま、由来かな。もう、ずっと長い時間をかけて育っていく場所みたいなイメージかな。

H

来てくださるお客さんや関わってくださる方々と共に育てていけたらいいね。

丸瀬家の味噌のこと

こんにちは。丸瀬家スタッフ菱谷です。

このブログを通して、丸瀬家代表である丸瀬和憲にさまざまなテーマに沿ったインタビューし、その内容を皆さんに定期的にシェアできればと思っています。

掘れば掘るほど話が出てくるまるちゃん、何から聞こうかなー

と考えたところ、まずは直近に開催する味噌作りのワークショップに関することを聞いてみようと!まるちゃんよろしくお願いしますー!

聞き手 菱谷(丸瀬家スタッフ 以下H)

話し手 丸瀬(以下M)

H

これから春までの間に数回、「食べれる森シュトレン」での味噌作りのワークショップを予定しています。

ということで、丸瀬家のお味噌についてはなしを聞かせてほしいなと!

そもそも、まるちゃんがお味噌を作ろうと思ったきっかけは?

M

味噌作りは、 結婚した6、7年前に1番最初にやり始めた感じなのかな。

農家になる時も、農作物を作って、いわゆる農家さん、生産者になるっていうのは、最初からイメージしてなかったから、お米を作ってお米を売ります、 ゴマを作ってゴマを売りますみたいなことだけで完結したいとは思っていなくて。

そういう思いが元々自分の中にあるから、 米作るよね、大豆作るよね、あ、この2つあったら、味噌作れちゃうね、みたいな話で。

杵と臼もあるね、じゃあ、味噌のワークショップができるね、という感じで生まれた。

そんなワークショップをいろんなところで声かけていただいて、県外も含めて少人数で開催してたって感じかな

H

各地では出張で開催してきたけど、自分たちの場で開催するのは今回初めての試みだね。お店や、新しく完成した小屋の空間も一緒に楽しんでいただけるといいな。

さて、味噌っていわゆる発酵の産物だけれど…発酵ってそもそもなんでしょう?

M

発酵食品は、健康によいとか、保存食とか、一般的には言われるんだけど、やっぱり、おいしいとか、おもしろいって感じかな。

だって、ミラクルじゃん。大豆と塩を混ぜて置いといてみようとか、 稲わらに大豆詰めといて納豆になるとか。

人間がそんなこと思いついた?みたいな感じのことが、普通に面白いっていう。それで食べたら美味しいし。もちろん嫌いな発酵食品もあるしさ、全部が全部みんなが好きとか、自分も好きみたいなわけじゃないんだけど、純粋に作る過程もおもしろいよね。

こういう、純粋にたのしくておもしろいっていうことも味噌のワークショップで伝えられたらいいよね。

思い続けていることの一つに、「国語、算数、理科、畑」みたいなふうに、普通のカリキュラムに畑のこともあった方がいいっていうのがあって。課外学習とかでこういう農家さんのところに行きますみたいなんじゃなくて、週に1回でもここの畑、ここの田んぼを観察をすることがいかに大事かっていうのを、自分は農業しながら感じていて。 その延長で、畑の授業ではたまに発酵にまつわることをやるのも普通だと思う。あ、大豆採れたね、米採れたね、冬になってじゃあ味噌やろうみたいな。そういうのが自分の根源にある。

学校じゃないけど、その大人版がこういうワークショップかなと思ってる。

H

純粋に楽しいし、面白いし、でも場がないとやっぱりできないことだから、そういう場を作るっていうようなイメージかな。

M

うん、そこから大事だって思うところを、それぞれに拾ってもらえたらいいな。気軽に参加してほしいっていうスタンスだよね。

H

肝心の、丸瀬家のお味噌の特徴は?

M

自分たちの原料でやってるっていうのは、希少価値っていうか、本当に量産できないものだから、食べていただけたらラッキーだなと。年によって米も大豆も採れる量が変わるわけで、今年も無事収穫できたっていうミラクルの結果、あー今年も味噌、できてよかったね、ってなる。

自然栽培…肥料とか農薬使ってないよっていうことよりも、毎年あるもんじゃない、当たり前じゃないっていうか。採れない年もあるし。そういう産物であり、丸瀬家の味噌の特徴ではあると思います。

H

お味噌の原料について、詳しくはワークショップでわかりやすくお伝えしますのでお楽しみに!その場での質問もお気軽に!ご参加お待ちしています!

以下ワークショップ詳細です。

日時 A|1/29(月)10:00-12:00

   B|2/ 8(木) 10:00-12:00

場所|食べれる森シュトレン 小屋

定員|8名

参加費|6000円(税込)

※軽食と玄米茶付き

持ち物|エプロン/ボールペン/お味噌を仕込む保存容器(1kg入るもの)

お願い|素手の作業がありますので香水、ハンドクリーム、香料などはお控えください

ご予約|下記をご明記いただき丸瀬家アカウントDMにて受付となります

①お名前

②携帯番号

③希望日 AorB

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丸瀬家アカウント

@maruseke_official

【キャンセルポリシー】

材料の仕入れなどの理由から前日からのキャンセルは全額お振込みいただく形となります。その際仕込んだ1キロ分のお味噌は発送または受取に来ていただく形でお渡しします。代理の方は大歓迎です!

自然栽培の自家採取大豆